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最愛 【黒子のバスケ】

第24章 勘違い


それなのに…


カーディガンの出番はなかった


「風邪ひくなよ」

「…ん…今は…温かい…デス…」


隣にいたはずの青峰君が一瞬で後ろに回って、温かくて大きな体であたしをギュっと包んでくれた。

不意打ちの後ろからのハグはドキドキする。

低くて優しい声で耳元で喋られると秘密の会話をしてるみたいでもっとドキドキが大きくなった。


美緒たちのはしゃぐ声を聞きながら、あたしと青峰君は夜景を眺めてた。

一番最初にハンプトンに泊まった時に見えたこの橋

今はそこに立って一緒に夜景を見れてる


1年前よりも今の方が輝いて見える

同じ景色のはずなのに、大好きな人に愛されてると実感しながら見る景色は本当に綺麗だった。


「あ、ハンプトン見えるね」

「結構距離あんのにな」

「うん。ハンプトンはライトが赤いから分かりやすいね。ペニンシュラも見える」

「あれからもう1年か…あん時はお前が鈍感すぎてビビった」

鈍感って……
だって青峰君分かりにくいもん

どうやったってあれじゃ気づかない

「青峰君だって鈍感じゃん。あたし好きでもない人の部屋になんて行かない」

そもそもあたしは青峰君だから同じ部屋に行ったっていうのに…
それに気付かない青峰君だって鈍感じゃん。

付き合ってからはすごく鋭くて隠し事なんてできそうもないけど、あの時はあたしが隠すのが上手だったとしても青峰君は結構鈍感だと思う。

「こっちのセリフだ。好きでもねぇ女部屋に入れねぇよ」

「友達だと思ってくれてるのかなって思ったの」

「友達と同じベッドで寝るわけねぇだろ」

「寝るときは湯たんぽ扱いだったじゃん」

寒い寒いって青峰君が言うから一緒に寝てたんだもん
青峰君が寒がらなかったら別に一緒に寝たりしなかった……と思う…

でも自信ない

青峰君がギュってして寝てくれるとすごく幸せであったかくてよく眠れる



「そんなん建前に決まってんだろ。俺は湯たんぽを使ったことなんて一度もねぇ」

「騙したんだ……」

「騙したんじゃなくて目の前にいる可愛いお前と寝るための策略だ」

「罠にかけたんだね」

「人聞き悪い言い方すんなよ。けど、あん時お前と過ごせてすっげぇ楽しかった」

「あたしもだよ。すごく楽しかった。だからね、今年も……あたしが湯たんぽになりたい……」

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