第2章 あなたをください
気道が開き、酸素を求めたエミリアは水から出てきたような息継ぎをして快感に悶えつつエルヴィンに言った。
「い、や・・・、嫌です・・・」
苦しげな声、しかし笑みを浮かべた彼女。
エルヴィンは直ぐに意図を汲み取った。
「本当に・・・悪い子だ、お前は」
エミリアの首を再び両手でキツく絞める。
快感の波が押し寄せ、それに合わせるように腰を振った。
エミリアとエルヴィンは同時に果て、エルヴィンは最深部で欲望を解き放った。
ゴクゴクと音を立てそうな程に収縮を繰り返し、モノに残った精液まで吸い付くそうとするエミリアの子宮を腹の上から優しく撫でた。
ぐったりとするエミリアに軽く腰を揺らすと、「あ・・・ 」と呟く。
「しばらく蓋をしておこうな」
「は、い」
エルヴィンはお互いを繋いだままにして、満足気にエミリアの頬を撫で、やさしく口付けをして髪を撫でる。抱き締めたり、またキスをする。
その間エミリアはエルヴィンの首筋を舐めていた。
「欲しいのか」
顔を上げると申し訳なさそうな顔でエミリアが頷いた。
「仕方ないな」
エルヴィンはナイフを拾い、エミリアに手渡し、自分の手を重ねて首筋にナイフを誘導する。ヒヤリとした刃が当たり、刃を手前に引くとチクリと痛みが走った。
エミリアの身体に血が滴り落ち、エルヴィンがナイフを退けると、エミリアはエルヴィンを抱き締めながら首筋に吸い付いた。
「こら、抜けてしまうぞ」
身長差でエミリアの中からモノが抜けてしまった。
しかし、エルヴィンもエミリアを優しく抱きしめ返す。
すぐ側で喉を鳴らすエミリアが愛おしい。
このまま吸い尽くされて殺されてしまうかもしれない。
街で殺された、彼らのように。