第6章 記憶といたずら*
ふと昔の夢を見て目が覚める
ここに来て一通りのことが自分でできるようになった
朝の準備をして静司と朝食を一緒にとるのが日課になっている
朝の夢を何気なくお茶の時間に話す
するとふと驚いた顔をし
「なにか思い出せましたか?」
そう聞く静司に
「ただ楽しかったのとその後は辛かったのと...かなぁ...」
とちょっとしんみりとした顔をした私に
「辛かった?」
と聞く静司に
「うちの家系は双子は不吉な象徴とされてたの だから静司が私を連れていったあの場所は本当の家族がいる家じゃないの でも何かあった時にのために生かされていた だから私がどこかに消えれば逃げ出そうとしているとみなされて仕置きと称されたことをされていたの」
ただそれだけ詰まらないでしょと付け加えた私にどこか悲しそうな顔をする静司
「やだちょっとやめてよ 別に気に病むことのことじゃない 特に静司がね 私がもう気にしてないのに静司が気にするのはやめて」