第16章 温泉旅行編
2月某日
米「やっと着いたー!!」
バスを降りてそうそう、陽介君が嬉しそうに声を上げる。
湯煙が立ち込める風情ある町並み、特有の硫黄の匂い、浴衣姿の老若男女で賑わう通り...。そう、僕らは棒有名な温泉地に来たのだ。
秀「陽介煩い」
奈「静かにしろ」
米「(´・ω・`)」
そして案の定陽介君は怒られている。今は昼前だが、それなりに人が多い。変に注目を浴びたくは無い。
明「まぁまぁ、それだけ楽しみだったって事だし良いんじゃない?」
綾「それより早く宿に行かない?私たち、そろそろ行かないといけないから、置いたあとは各自自由行動ってことにしたらいいんじゃないかな」
出「それもそうだな。さっさと荷物置いて来ようぜ」
遥の提案により、荷物を置いて各自自由行動になった。なったのだが...
シ「結局全員着いてくんのか。撮影なんて大して面白くねーぞ?」
出「そんな事ねぇって!シュウが撮影してるところだぜ?生で見れるとか最高だろ!」
瑠「シュウの撮影はすごいよ〜。取り直しほとんど無いし、ポーズが多彩すぎる」
桐「雑誌見たけど、同じポーズ1つも無かったわよ!」
公平・瑠衣・桐絵に褒めちぎられ、俺も明希も恥ずかしくなる。
シュウ「お、おい...もういいから...」
綾「はいはい、シュウで遊ぶのはそれくらいにね?撮影に支障が出ちゃうよ」
3人「「はーい」」
シ「遊んでたのかよ!?」
遊ばれていた事に軽くショックを受ける。
撮影現場に着き、マネージャーやプロデューサーに挨拶&友人達の見学許可をもらった。
当然の如く瑠衣は見つかり、プロデューサーと監督によって撮影に飛び入り参加する事が決まった。
出水視点
シュウ達のメイクと着替えが終わり、撮影を開始する。
温泉街を歩く姿や、射的や卓球等で遊んでいる姿、(実際は温泉に入っていないが)風呂上がりの上気した姿...。
どれも最高にエロかっこよく、息も瞬きも忘れて魅入ってしまう。帰ったら京介に自慢してやろう。
私服に着替えたシュウがギャラリー側に戻ってくる。俺たちは一目散に駆け寄って口々に凄いと褒めちぎる。
明「あ、ありがとう。でも、僕よりも瑠衣の方が凄いよ。見てて」
小佐野の方を見ると、それはそれは楽しそうな視線をカメラに向けていた。普段は見ない一面に目を奪われ、あんな顔するんだと小佐野について知ることが出来た気がする。
