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モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)

第6章 転校と再会


京介の友達とのコミュニケーションを取った後、ふと、視線を感じて1人の男の子を見つける。大きな瞳は吸い込まれそうに黒く、それでいて輝いている。
僕の様子に気付いた京介が、視線を辿って男の子に問う。

「天羽?どうしたんだ?」
「この人、めちゃくちゃ強い色してる」

天羽君?がそう言うと、京介以外の1年生が驚く。中には少し警戒している子もいる。

「ねぇ、お姉さん。後で俺と遊んで」
「遊ぶ?」
「うん。模擬戦で」

そう言うとまたまた1年生が驚く。どゆこと。

「いいけど、僕まだBに上がったとこだよ?」
「級なんて関係ない。お姉さんは相当強い色してる。この色は迅さんよりも強い色だ」

さっきから出てくる「色」って何だ?

「色って?」
「僕のSE。相手の強さを色で視認できるんだ。これは予想だけど、お姉さんも持ってるよね?SE」
「そんな事までわかるんだ。凄いね、天羽君のSE」
「それほどでも」
「じゃ、今日の夜8時に始めよう」
「わかった」

僕らの話が終わると、他の1年生が京介に今の話マジ?と聞いていた。京介は桐絵と戦って僕が全勝した事を話し、皆を驚かせていた。

「おーいみんな~!」
「遅くなってごめんね」

突然声がした方に振り向くと、賢とトッキーいた。

「あ!明希ちゃん先輩!久し振り~!」
「明希先輩お久し振りです」
「2人とも久し振り!元気そうだね!」
「「はい!」」

僕らが仲良く話しているのを他1年生はポカーンと見ている。

「え、お前ら知り合いなの?」
「まぁね!明希ちゃん先輩がボーダーに入る前から知り合いなのだ!」
「佐鳥うぜぇ」
「半崎酷い!」

賢は相変わらずだなぁ。と思っていると、トッキーが隣に座ってお弁当を広げる。

「早く食べないと時間無くなるよ」
「あ!そうだった!ってトッキーズルい!俺も明希ちゃん先輩の隣がよかった!」
「早い者勝ち」

もう片方の隣は京介が座っているため、賢はトッキーの隣に座って食べ始めた。明日は僕の隣においでと言うと、「やったぁ!」と喜ぶ賢が可愛い。僕は後輩に甘いなぁ。

弁当を片付けて、みんなで教室へ戻ろうと立ち上がったとき、「藤咲~!」と陽介君の声がした。

「陽介君?どうしたの?」
「姿が見えたから声かけただけw」
「何それw」
「陽介、急に変な方行くな」

陽介君の後ろから、目付きの鋭い男の子が現れた。
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