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モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)

第22章 記者会見と仕事


シュウ視点

翌朝
根付さんに呼び出されて、メディア対策室まで出向すると、中央の机の上に溢れんばかりの手紙が置かれていた。

「これ全て君宛てだよ、シュウ君」
「...マジっすか」
「もちろん。それと、変な手紙が混ざってないかのチェックはしてある。安心して読んでくれたまえ」
「ありがとうございます」

有難い気遣いに感謝し、ダンボール二箱分を取り敢えず広報用の俺の部屋に運ぶ。(活動するにあたって必要と判断された)

「ふぅ...中々多いな。これって返事とかどうすんだ?」
「手紙の返事は広報部の人が返したり、テレビやラジオで「手紙ありがとう」と伝えたりが殆どだな!」
「そうなのか...って、え?」

振り返ると嵐山隊の面子が入口に立っていた。何事?

「明希せんぱーい!」
「おわっ...!賢!いきなり飛び付くな!危ねぇだろ!」
「ごめんね?今日はシュウ先輩なんだね!」

コイツ反省してねぇなと思いながら、仕方ないので許してやる。

「ったく...次から気ぃつけろよ?それで、全員揃ってどうしたんだ?」
「実は昨日の会見で仕事の依頼が殺到していてな。シュウと俺達の合同が結構多いから、その打ち合わせをしようかと思って来たんだ」
「俺そんな話聞いてねぇ...っとわり、マネージャーからLINEきた」

見てみると、先程嵐山さんが言った内容と同じ事が書かれていた。連絡が遅くなったのは忘れていたからだとか。

「まぁ、たまにはこんな事もあるさ。それで、今のところ決まっている仕事はこれなんだが...」
「早速全国放送のテレビに出演か。しかも生放送」
「本番は2月3日、節分だ。当日まであまり時間はないが、台本は一応貰っておいた」
「流石嵐山さん。仕事が早い。その他の資料も今日中に目を通しときます」
「無理はするなよ?」
「わかってますよ。というか、悠一達がいるから無理出来ねぇっすよ」
「それもそうだな!」

その後は久しぶりにみんなで談笑した。何気ない日常の話だったり、取材中の話だったり。ボーダーに入る前と同じような会話だけど、俺が入った事でそれに関する会話もレパートリーに含まれた。
それによって更に会話上の遠慮が減り、みんなとの距離が近くなった気がする。
俺らしくないが、今はその事が凄く嬉しいとそう思った。
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