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モデルのボーダー隊員(前のストーリーとは少々異なります)

第20章 名前云々とお姫様(仮)


蓮琉(ヒュース)視点

姉さんを探しに行った悠一兄さん達が帰ってきた。兄さん達が言うには、暫く本部の医務室で安静にしている必要があるらしい。見舞いは行ってもいいらしく、四日後の目が覚める日に行くことになった。早く、姉さんに会いたい。会って、もう一回ちゃんと謝ろう。

宛てがわれた部屋に戻り、今日はもう休む。ベッドに寝転がりある事を考える。

(四日後と決まったものの、明日から見舞いに行ってもいいんだよな?だったら明日行ってずっと傍にいよう)


翌朝
朝食を食べ、散歩と称して本部へ向かう。予めトリガーは貰っており、本部には簡単に入ることが出来た。が、何処に医務室があるのかわからない。誰かそこら辺を歩いているやつに聞こう。丁度雛鳥...じゃなくてC級の戦闘服を着た女が前を歩いている。

「ちょっといいか?」
「え、何?なんか用っすか?」
「医務室の場所を教えて欲しいんだが」
「あぁ、だったらこっちっす。着いてきて下さいっす」
「助かる」

案外良い奴だった。普通に案内してくれて「本部の廊下って似た道が多くて、迷子になりやすいんすよね〜」と見知らぬ人間にフランクに話しかけてくる。コイツの危機管理能力が心配だ。

「ここっすよ!」
「ありがとう。助かった」
「どういたしまして!」

さよならー!と元気よく去って行った少女を見送って、失礼しますと医務室に入る。
そのままカーテンが閉められている場所へ行き、そっと開けるとそこには姉さんが静かに眠っていた。

「姉さん...」

すぐ近くまで寄り、その綺麗な顔をそっと撫でる。寝不足のせいで肌が荒れ、隈も酷い。見ているのが辛い。

「早く起きてくれ、姉さん」

布団から出ている手を握り、姉さんの手が僅かにひんやりと冷たくなっている事に気付く。このままでは寝ている間に風邪引くと思い、布団を肩まで掛ける。
近くから椅子を拝借し、ずっと手を握って温める。ほとんど意味は無いけど、何かしていないと落ち着かなかった。

その日、姉さんの知り合いと思われる人達が数名訪れた。あの時会ったヒゲ男や、玉狛まで送ってくれた短髪のキリッとした少女も来た。
そして、その日最後に訪れたのはここの親玉、城戸司令だった。
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