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親友を取った男の部下に堕とされました

第1章 第七商社の鶴見


「鶴見さんはオカシくなんかないもんッ!謝ってッ!」
「分かった分かった、ごめんな弥作」
「うう……」
「でも、お前のことが心配でしょうがない俺の気持ちも分かってくれよ。お前がいなくなったら俺、どうしたらいいのかわかんねーよ」
「ゆうは…ボクもごめんね、ボクたちずっと一緒だったもんね」
「ああ」
ひっしと俺に抱きついてきた弥作。久々に大声を出して疲れたのか息があがっている。
「それで、高校中途して入社って…本気か?」
「ううん、まだ決めてない。鶴見さんも決めるのはゆっくりでいいって言ってくれたし、だから今ゆうはに相談してるんでしょ」
「そっか」
良かった、まだ決めてなかったんだ。弥作が急に離れていくのかと思って内心ビビっていたから、安心した。
「俺としては、入社させてもらうにしてもせめて高校卒業してからじゃねーのって思う。せっかく頑張って受験勉強して入学したんだし。ってか、第七商社って中卒で入れるような会社だったっけ?」
「あ、ううん、鶴見さんが言うには、ボクに入ってほしいのは第七商社じゃないんだって」
「…じゃあどこだよ?」
「んっと、名前は忘れちゃったんだけど、第七商社の子会社みたいな所で…あっ、ごめんゆうは、これ言っちゃダメなんだった」
「はあ!?」
第七商社の子会社、までは納得してたけど、「言っちゃダメ」はダメだろ。怪しすぎる。
「その人本当に危ない人じゃないんだろうな?趣味が合う人イコール良い人とは限らないんだぞ」
「そんなの分かってるよ。実際、ゆうはとは全然趣味合わないけどゆうはが良い奴なのは知ってるし」
「バカ」
恥ずかしげもなくそういうこと言うなよな。照れ隠しにそう言うと「バカって言った方がバカだもん」と笑われた。
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