第91章 想いよ、永遠となれ。
2月12日。
約束の日にちは迫っていた。
私はこの日、ある人と約束をしていた。
今吉「待ったかー?すまんのう」
待ち合わせの駅前に、今吉先輩がきた。
「いいえ。私も今きたところですし」
今吉「なははー定番やの。ほな、早速いこか」
「どこへ連れてってくれるんですか?」
今吉「着いてからのお楽しみや」
外はもう暗い。今吉先輩は「ん」と手をさしだしてきた。
私は大人しくその手を握った。リードしてくれるのだろう。
先輩と約束をしていたのは他でもない。
今日は私の誕生日だったからだ。
覚えててくれた先輩から昨日、メールがはいった。
【スペシャルディナー、プレゼント。最高の誕生日にしたかったら来いや。】
ディナーがプレゼントって、おしゃれだなと思い、今に至る。
そして、今日来た理由はもうひとつあった。
今吉「着いたでー」
「わぁ・・・綺麗。」
連れてこられたのはホテルのレストランだった。
丁度バレンタインの期間中だったので、飾りつけも華やかだった。そして、もちろんカップルが多い。
今吉「予約しとったんや。」
「こんな素敵なプレゼント初めてです・・・!ありがとうございます。さすがですね」
今吉「ははは もっと言うてー」
「・・・」
今吉「あ、分かった。分かったから。はよ席すわろ?な?汗」
ウェイターに案内された席は夜景が見えて綺麗だった。
先輩はバレンタインコースを頼んでたらしく。
次々と料理が運ばれてきた。
「私、コース料理って初めてです」
今吉「アカン ワシもや」
・・・
「マナー、大丈夫でしょうか。私達」
今吉「アカン。変な汗でてきてもうた」
気取るのはよくないと実感した二人でした。←