第83章 新たな朝。
ガチャリ。
着替えを済ませ、医務室の扉を開けた。
高尾君は外で待ってくれてた。
「お待たせ。・・・あ」
高尾「ん、着替え終わったか?」
「うん。私の荷物、まとめてくれたんだ。ありがとう」
高尾君の隣には私のキャリーバッグがあった。
高尾「いーや?まとめてくれたのは実渕さん。俺はただ運んできただけー♪」
「そうなの?でもありがと」
高尾「いいって。それより、ロビーの方で皆待ってるぞー」
「うん、行こうか」
私達はロビーへと向かった。
途中、医者の先生に会った。先生は「治って良かった。」と涙目で言ってくれた。昨日は怒ってたようだけど、相当心配していたらしい。私は笑顔でお礼を言うと、先生も微笑んだ。
今吉「おっ 小倉ー待っっとったで。」
花宮「・・・。」
ロビーの椅子に座っていた二人に私は頭を下げた。
「すいません。楽しい旅行を中断するようなことしてしまい・・・。」
今吉「気にすることあらへんて。また来年にでも皆で来ようや。」
今吉先輩の言葉にほっとして私は小さく微笑んだ。
後ろから足音が聞こえてきたので振り返ると
笠松さん達が向かってきていた。
伊月「雅、おはよう。体調の方はどうだ?」
「おかげさまでこの通りピンピンですよ」
氷室「それは良かった。」
玲央「でも無理は駄目よ?笠松はまだ立ちくらみがどうとか弱音はいてるのよー」
笠松「いってぇよおい」
ニコニコの顔で勢い良くばっしばっし笠松さんの背中を叩く玲央さん。この二人・・・仲いいな・・・。色んな意味でかもだけど。