第77章 スキーと悪夢。
山の頂上までリフトで登ると、
若干吹雪いていた。
笠松「やめときゃ良かったな、結構寒い」
「そんなことないですよ。寒くてもスキーは楽しいです!」
笠松「てかお前俺についてこれるのかよ」
「そ、そこは頑張りますよ!!」
笠松「じゃぁ競争でもすっか?」
「あっ おもしろそうですねそれ。」
笠松「よっしゃ いくぞ!」
ゴーグルをする笠松さんの姿は張り切っていた。
まぁ笠松さん速いから私が負けるの見え見えだけど・・・。
ここは負けません!!
笠松「よーい・・・・ドン!!」
ザッと同時にスタート。だけどやっぱり笠松さんの方が速い。うっ・・・吹雪がひどくなってきてる。ゴーグルしてるとはいえ、視界が・・・。・・・ん?
必死に笠松さんの背中を追いかけていたが突然見失った。一旦すべるのをやめて辺りを見る。
笠松さんってそんなに速かった・・・?
でも急にこんなことってないよね。吹雪きだし
笠松さんもスピードは気をつけるよね・・・。
どこかで転んだ、とか?
「笠松さーん!!笠松さんいますかー?笠松さーん」
とりあえず呼びかけてみる。返事はない。
吹雪きでもお構いなしに行ったのかな・・・。
とりあえず下まで降りて・・・
すべるのを再開しようし、前を見た。
その途中に目に入ったものに私は息を飲んだ。
「柵がっ・・・!」
柵が、壊れて・・・。
頭が真っ白になったが、私の体は勝手に動いた。
急いでスキー板とストックを取り外し、
柵の所から崖を見る。
「・・・・・!!!!笠松さんっっ!!!!」
崖の底で微かに見えたのが笠松さんの倒れた姿だった。