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【進撃の巨人/リヴァイ】君が描くその先に

第35章  覚悟


 そんな不自然な動きをしている私を見てどう思われたのか、兵長はしばし私の事を見つめた後、「頼む」とだけ言って椅子に腰掛けた。

「今夜はどうせ寝ずに描くつもりなんだろう?俺もここにいていいか?」

「えっ」

 唐突な申し出に紅茶を注いでいた手が止まってしまうが、「しばらくお前の絵を見てねぇような気がする。邪魔なら帰るが…」 と続けられた言葉を聞いたら、もう私の返せる言葉はひとつしかなかった。

「いえっ、邪魔だなんて、とんでもありません。…あの、ぜひ見ていってください」

「ありがとう」

 ふっと兵長は柔らかく笑った。その嬉しそうな表情に、もしかしたら全て計算ずくだったのかもしれないと思わないでもなかったが、一方でそんな兵長のことが可愛く感じてしまうのだった。

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