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【進撃の巨人/リヴァイ】君が描くその先に

第35章  覚悟


 まぁ、でもちょっとそういう思いは置いておいて…。

 でも確かに、兵長が私の事を好きだと分かった上で兵長の行動を思い返してみると、非常に分かりやすいと思う。あからさますぎて、むしろ何故自分はそれに気づかなかったのかと愕然とするくらいだ。

 兵長はよく私の頭や頬を撫ぜたりしていた。よく考えなくても、普通、何とも思っていない相手にそんな事しない。
 今なら理解できるし、当事者じゃなかったら速攻でそう思ったことだろう。

 それなのに私は、「自分も、可愛がっているエレンについついボディータッチをしてしまうから、それと同じようなものだろう」などと思い込んでいた。…バカか、私は。

 それに、ハンジ分隊長がよくニヤニヤしていて、その表情の意味がよく分からないことがあった。
 でも分からないんじゃなくて、無意識の内に気づかないフリをしていただけだったんだ。だってあの笑い方…幼馴染のライデンのご両親が、片思いをする息子に対して向けていたものと同じだ。私はあの笑いの意味を、とっくの昔に知っていた。

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