第29章 第104期調査兵団
そう思ったら、ラウラの事を少しからかってやりたくなった。
「俺にはまだ15歳くらいのガキに見えるがな」
そんな言葉をかけると、ラウラはちょっと憤慨したような顔をする。
本気で怒った訳じゃないだろうが、そんな顔も見せてくれるほど距離が縮まったということか。
「そ、そんなことないですよ!私だってちゃんと成長してます」
そう言ってラウラは勢いよくパンをかじった。
口いっぱいに頬張っている白い頬がもぐもぐと動いていて、とても可愛らしい。
そんな姿を見ながら、リヴァイはつい顔が緩みそうになるのを必死でこらえた。
(そういう事をやるから余計にガキくさく見られるんだ…。だが、まぁ…俺の前だけでやるのなら、悪くない)
リヴァイは口元を隠すようにして、ティーカップを口に運んだのだった。
後日、ラウラがあの有名な画家兵士であることを知ったジャンとコニーが顔を見合せたのは言うまでもない。