第11章 仕置き ※R-18
謙信「なぜそんな話になった」
謙信はいらついた声で問う。
葵「疲れ果てる経験したいのでしょう?
残念ながら私は謙信様しか知らないので、
ほかの男も経験すれば、
謙信様の理想を叶えられるかと」
謙信「・・・俺の子種だけで満足していろ」
葵「まあそもそも謙信様が連れまわししているから、
ほかの男に手出す暇ないんですけどね」
謙信「・・・ところで、
信玄の名がなかった気がするが?」
葵「う・・・っ」
葵は気まずそうに眼をそらす。
謙信「よもや信玄は味見済みとかではないよな?」
謙信は葵に問いかける。
葵「さっきもいいましたけど、
ほかの男とそういうこと、
するのは無理ですからね?」
謙信「それは分かるまい。
俺とてお前と四六時中、
いるわけではないのだから」
葵「・・・謙信様笑いません?」
謙信「信玄の名を出さぬのは、笑うことなのか?」
葵「ええまあ・・・」
謙信「言え」
葵「その・・・信玄様は何というか、
そういう対象というよりも、
兄みたいだなと・・・」
謙信「兄か・・・
まあ雰囲気的に間違ってはおらぬが・・・」
葵の言葉に謙信は笑いをこらえていた。
信玄がその事実を知ったらどう思うだろうと・・・