第11章 【番外編】マツノトクエスト 第十章
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道中、その辺に生えていた薬草を積みながら道を外れて道なき道を歩く。
勿論その間にモンスターとも出会うも、私達のレベルはこの近辺では通用するらしくいとも簡単に倒す事が出来た。
おそ松とカラ松、私の攻撃技は変わらない。
しかし驚いたのはトド松の攻撃。
地に手をついて足を上げ、身体を軽く持ち上げながら蹴り技を披露する。
踊り子らしいダンスなのかはわからないけど、このパーティの中では一番マトモな戦い方には見える。
くそぅ、私の技なんてSP吸い取られる召喚とハリセン殴りしかないのに!!
トド松の癖にぃぃぃぃぃぃ、女装してるのにちょっとカッコイイじゃんと思ったのは絶対に言わない。
それに残念な事に仕草はカッコよくても純白のブリーフ見えちゃってるしね。
「とどまぁつ! そんな技いつ覚えたんだ、聞いてないぞっ」
「うん、言ってないから。でもいいでしょ、これ? ブレイクダンスのウィンドミルって言うんだよ」
「ブレイクファーストのうんと見る?」
何言ってんだこの宇宙人。
トド松が何を言ってるのか全くわからん。
これRPG用語か何かですか? そんな用語私は知らんぞ。
「違うよ、ナス子。ブレイクダンスのウィンドミルだよ!」
「へ、へぇ」
「絶対わかってないよね?」
「え、わ、わかってるよ! ねぇ、おそ松?」
「ハッ?! 何で俺に振る?! わわわ、わかるよ?」
あぁ、良かった。
知らないのは私だけではなかったようだ。