第7章 【番外編】マツノトクエスト 第六章
しかし有難い事に私のレベルはもう5まで上がっている。
朝から昼までずっと闘いっぱなしだから腕が痛い。
「MPも結構上がってきたかな、でもまだレベル5じゃ召喚するのもキツそうだよねぇ……」
「あーあー、お前が召喚する相手が超絶美少女だったら良かったのになぁ~……なんでイケメンなんて呼ぶ必要あんのぉ?」
「最もだ、カッコイイ人物ならもう既にココにいるじゃぁないか」
好き好んで私がイケメンを召喚した訳ではない。
そしてカラ松、突っ込んで欲しいのそれ?
私だってもし召喚するならもっとファンタジー要素の強い召喚獣が良かったし!
犬神とか、竜とか、天使とか悪魔とか……!!
「ん?」
━━━━━━━━ハッ!! あ、あれは……!
後ろのガヤを無視して前方方向を見ると、ハリセンを持つ手も止まり姿を確認してしまう。
あ、あれは……国民的RPGによく聞く銀色のスライム!
【 はぐれメタル坊 が あらわれた 】
経験値が多くもらえたりメタルの色、大きさ、種類によってはGが多く貰えるレアモンスター。
しかし動きが素早く攻撃が中々当たらなかったりすぐ逃げるヤツ。
「二人共、静かにして……」
まだ私の姿に気づかないメタル坊は違う方向を向きキョロキョロとしている。
「あ、あれもしかして経験値とか美味いヤツじゃねぇの?」
「おお! それは好機! よし、俺がここで華麗にキメ━━━━」
【 勇者おそ松の攻撃 おそ松は メタル坊 にツボを投げつけた 】
【miss】
しかし攻撃は避けられる。くそっ、 気づかれた!!
「だぁりゃぁああああぁあ!!」
【 カラ松の攻撃 カラ松 は メタル坊 に体当たりをかます 】
【miss】
すんでで避けられてすぐにカラ松は地面に突っ伏し顔面と地面がこんにちわ状態になる。
また鼻血も出ていて痛そうだ。
「くそ、後ろからこっそり攻撃仕掛けたかったのに気づかれたか……こうなったら! やけくそじゃーっ」
「一番姑息だよねお前!!」
おそ松の言葉を無視して自分もハリセンを構えてメタル坊に突っ込む。