第33章 第三十二話
「おっと、ここからはお代をいただけないとお話出来ませんねぇ。こちとら商売なんで、すみません」
ぬおおおおお、情報屋だから仕方ないけどっ、仕方ないけど、いい所で話止めてくるうううう。
「はぁ!?そこまで話しておいてこっから金払うとかズルくない?もう最後までチャチャーっと教えてくれてもいいじゃん!」
「そうだそうだー!」
納得のいかないおそ松、トド松がブーブー言ってみるけど、情報屋さんはニコリと笑って口を閉じたまま手を差し出す。
これは払わないと絶対言わないなー。
そりゃそうか、この人も言ってるけど仕事だもんね。
ちなみに情報量は15000G。
今の私達は金銭感覚おかしくなりつつあるけど結構高いんじゃないのこれ。
それでも今を逃す訳にはいかないから聞くしかないんだけどね。
PTの財布を持っているおそ松を見ると、大事そうに財布を両手で抱えちゃってビタ一文払いたくないというオーラが伝わってくる。
賭け事には自由に使う癖にこういう時ばっかりはセコい。
渋るおそ松を説得するよりも力業で解決した方が早いだろうと判断し、全員でおそ松を取り押さえて財布を奪う事に成功する。
「だーーー、お前ら卑怯だぞぉ!!俺の金があああ」
「アンタのじゃないからっ、皆のお金だからこれ!」
文句を言う勇者は無視無視。
まぁ、トド松なんかもちょっと金額に不服そうではあったけど、なんだかんだこっちの味方になってくれたみたいだし良かった良かった。
男性に情報量をきっちり払うと、ニンマリ笑ってさっきの質問に応えだしてくれた。