第19章 【番外編】マツノトクエスト 第十八章
「どうしたのナス子姉? ボーっとしちゃって」
「あぁ、ごめん。今まで倒したモンスターの事考えてた」
「ふ~ん、あ! ぼくこっちのハタスライムの方に行くよ! カラ松兄さんも行こうよっ」
「え? 俺? フフン、とどまぁつ! 俺が必要……か、いいだろう! この頼れる男カラ松がお前の盾となり鉾となり、身を呈してお前を守」
「じゃあ、亭主に言ってくるねぇ~!!」
トド松、面倒だけど楽な方選んだな絶対に。
貼り紙を剥がし、カラ松の腕を引っ張ってカウンターへと早速歩いて行ってしまった。
しかもカラ松を連れて行くという事は、だ。サボる気満々だあれは。
大方カラ松がほぼ倒してくるだろうなと予想するが、まぁ稼げるならそれでいいだろう。
【 カラマツ&トド松 は ハタスライム討伐 のクエストを受注した 】
残った私とおそ松は顔を合わせる。
「えぇ、俺お前とコンビ?」
「ふふふふふ、ついにおそ松に私の真の強さを見せつける時がやってきたようだな!」
まさにカラ松のようなポーズをして掌を額にあてると、さもどうでも良さそうな顔で見下ろされる。
「なに言ってんのお前ぇ? カラ松みたいな事やってないで俺達も行くぞ。アイツらも行っちゃった事だし、ここは勇者様がなんとかしてやるってぇ、ハリセンと召喚しか出来ないお前は黙って見てる事だなぁ! なははははは!」
ふん、今に見ていろ勇者おそ松よ。
私は昨日、多分……高スキルを取得したのだぞ!!
それに今更気づいたパッシブスキルだってあるんだから!
「私だって盗賊くらい相手に出来るから!!」
さっさと討伐貼り紙を剥がしカウンターへと歩いて行くおそ松の後を追って、私達も早速討伐に向かうのだった。
【 おそ松&ナス子 は 盗賊討伐 のクエストを受注した 】
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クエスト内容の割に報酬が良かったから受注したけど、それなりに時間かかるかと思ったら、とんでもない、すっごく時間がかかった。
それなりどころじゃなかった。
特に、私とおそ松。