第19章 【番外編】マツノトクエスト 第十八章
じゅ、十四松だ。私の可愛い弟って言っても幼馴染だけど……とにかく十四松だ!!
あっ、いやいやいや、皆可愛いけどね?!
ちょっと私は十四松には甘い所があるからな、許せ弟達。
私が心の中で少し歓喜する中、十四松に向けている視線に緊張を宿しチョロ松は何かを感じているらしく、凄い汗を流して体を震わせていた。
「な、なんなんだよお前! 宿壊して入ってきてっ、危ないし修理費かかるだろがっ」
「修理費とか言っている場合ではないぞおそまぁつ!」
十四松は果たして、敵なのか……それとも違うのか私達はゴクリと唾を飲み込んだ。
可愛すぎか、なんだその衣装、じゃなかった!……装備は。
黄色いピエロみたいな、真ん中で分かれて垂れている帽子。
片方の模様はチェックで星の飾りが先っぽについている。
もう片方の模様はストライプなのかな?黒い線が入っていて他は黄色、こっちの先っぽにはお月様の飾り。
頭の真ん中にピンクのような紫のような物ともとれる透明な石をつけていて中々オシャンティ。
襟元もピエロそのもの、その下にギザギザ紫の襟?なんかわかんないけどフワフワの白い布の下にギザギザの飾りみたいな襟ついてます?みたいな、説明しがたい。
相変わらず袖はダボダボで手は見えておらず袖もこれまたお洒落な事に左右で今度は帽子とは反対の柄が施されていた。
ボタンが大きめで上が水色に下がもっと大きなボタンのピンク。
ジャケットなのかな、これ。袖から腰下まで長い服。
これまたカラーを象徴するように黄色で、下の方はもう一段階濃い黄色がツートンで入ってる。
今の時代ってサロペットって言うのかな?を着て白タイツに黒い先っぽがクルっとしたロングブーツ。
このメンバー達に出会った中で一番この装備にトキめいた。
遊び人にはなりたくないけどすっげぇイカしてる!!
今すぐ抱きしめてナデナデしてグリグリして羽交い絞めにしたい。
っていうか記憶があってもなくても十四松は見るだけでちょっとホッコリしてしまう気がするのは多分私がコイツに甘いから。
けど確認しなくては、まずは敵か、味方か。
そして呪いにかかっているのか……。
緊張した面持ちの私達が一点に十四松を見る。
するとすぐに私と目が合う十四松。
何を言われるのかと、覚悟を決めて睨み返す。