第7章 ショコラ scene5
やっぱり…そういう事なんだよなあ…
霊体だから、俺が産んだ(?)ことになるのかもしれないけど、その「昔の人」と思われる行動をするほど、昔を生きてた人なんだよなあ…
どんなこと、思い残してるんだろう…
ダイニングテーブルを片付けていたら、チーフが下に着いたと連絡をしてきた。
雅紀inちかちゃんとふたりで、玄関で出迎えた。
「おはようございます。幸雄さん、今日はよろしくお願いします」
「おはようございます。こちらこそ…」
「…幸雄さん?」
幸雄さんは雅紀を見つめたまま黙りこくってしまった。
「ま、まあ、ここじゃなんだから…」
チーフが慌てて幸雄さんを玄関の中に押し込んで来た。
「上がってください」
そう声を掛けると、やっと正気に戻った顔をして、幸雄さんは家に上がってきた。
リビングに通すと、ソファに座ってもらって、昨日作っておいた麦茶をレンジで温めて出した。
その間、ソファに座りながら幸雄さんが無言で準備をしている。
チーフはチラチラと雅紀の様子を見ながらそれを手伝ってる。
雅紀inちかちゃんはダイニングの椅子に座りながら作業を見つめていた。
「ん…?」
緊張しているのか、カチコチに固まっている。