第7章 ショコラ scene5
「でも…翔ちゃんにかなり負担かけてるって…みんな、そう思ってたと思う…」
雅紀の手が俺の頭を撫でた。
「…ごめんね…」
「謝ることじゃないだろ…役割ってもんがあるんだから…」
「うん…そうだけど…でも…」
「雅紀もよく頑張ったと思ってるよ。俺は」
「翔ちゃん…」
「…みんな、頑張ったんだよ…あの結論を出すまで、な…」
次の日曜日…
やっと、発表することができる。
そこで多分、一区切りつけられるはず。
だから、そこまではどうしても踏ん張ってないといけないって…
心折れて、倒れちゃいけないって…
「気にすんな…」
「うん…」
「おまえが元気なくなったら俺が困るんだけど」
「え…?」
俺の頭を撫でていた手を取った。
ぎゅっと、その大きなあったかい手を握り込んだ。
「とーさんなんだろ?雅紀」
「えっ」
その手を、俺の腹に持っていった。
手のひらで腹に触れさせると、雅紀の目に涙が溜まった。
「明日、頼むよ?とーさん」
「わかったよ…かーさん…」
「ぶっ…かーさん…」
「だって、俺がとーさんなら、翔ちゃんはかーさんでしょ…?」
「ん…もお、それでいいや…」
雅紀の手の下で、また腹がぐるんっと動いた。