第7章 ショコラ scene5
「いやあ…こんなこというとあれですけど…相葉さんがいらっしゃるようになってから、ご参拝の方が増えましてね…」
水色の袴を履いた禰宜さんが、先に立って廊下を歩いていく。
「えっ!?そうなんですか!?」
「今年のお正月も、女性の方がたくさんいらっしゃいまして…」
「ええ…まじでか…」
「ですから、ご祈願、力を入れて祝詞を上げさせてさせていただきますね!」
禰宜さんは張り切って紙垂を振る真似をした。
雅紀のご祈願の内容は、BABA嵐の最弱王から抜け出せるようにということで…
こっちからお願いしてないんだけど、禰宜さんはわかってた。
俺は笑いを抑えるのに必死だった。
拝殿に着いたら、気を利かせて頂いて。
ちょっと戸を閉めてくださって。
外から見えないようにしてくださった。
「あ、櫻井さんのご祈願どうしましょう?」
「えっ?俺?」
「ええ。櫻井さんのご祈願もいたしましょう」
「ええ…じゃあ…」
姪っ子の小さな手を思い出した。
「みんなが豊かで…恵み、恵まれた一年を送れますように…」
そう言うと、禰宜さんはにっこり笑った。
「畏まりました」
ふと見ると、雅紀も俺の方を見て微笑んでた。