第2章 その世界でしか生き方知らないの
ああ 夢 か…
枕元にある時計を見ると 昼過ぎで
今日の シフトが 夕方からで良かった
横を見ると ぐっすり寝ている あいつの寝顔
すーすーと寝息を立てている その姿に
妙に いらっとする
さっきまで こいつに抱かれてた
重たい身体を なんとか起こして
シャワーへ向かい 熱めのお湯を 頭から浴びる
腰 痛いし…
無茶苦茶に抱きやがって…
はぁ…
つーか なんで 今頃こんな夢…
シャワーから上がると すーすー寝ていた
あいつの姿は なくて
ったく 俺は 誰の家にいるんだよ…
自分のせいだけど
こんなんなったのは あいつのせいでもある
あー もう…
何も考えたくない 考えられない
仕事行かなきゃ 潤くんのところに 戻るためにも
自分の荷物をさっとまとめて 部屋を出て 駅に向かう
数分も歩けば 駅に着いて 電車を待つ
今日も家に帰る時間… ないな
俺 いつから帰ってないんだろう…
二週間? 一週間?
そろそろ 家に帰らないと 家賃 もったいないな…
そんなことを考えながら 電車に乗る
しょうがない…
これが 俺 なんだから…