第8章 声を聴かせて〜NJ〜 3
「俺だって、優しい奴じゃない。そんな俺を知ったら…潤くんだって、嫌いになるんだから!」
肌を覆うものを乱暴に剥ぎ取っていきながらも乱暴なのはその動きだけで、今にも泣き出しそうなその顔は、親の愛を試している子どものようで…
俺のモノを咥えながら中を解すその動きだって、結局は俺に無理をさせない労りに溢れていて…
硬くなったモノを俺の後ろにあてがって、いつもより乱暴に押し入ってきたそれさえ、ニノの想いが溢れている。
嫌いになるなんて、無理だよ。
だってこんなにも、ニノの俺に対する愛に溢れているんだもん。
「ニノ…すきだよ…」
俺の最奥で止まったニノの体を抱き締めると、俺の肩に熱いものがポタポタと落ちてきた。
「二番でも…いいんだ…。だって……一番は…もう、あとは落ちるだけ、じゃん。なら…そばに居られるなら…2番でいい、から…」
「俺は、嫌だよ。ニノの一番が、いい」
「俺の一番は、潤くんだよ」
「じゃあニノも、俺の一番で、いて?」
ようやく顔を上げてくれたニノの唇に、そっと唇を寄せた。
「もう…離せないよ?」
「離さないで」
「翔さんとこに帰りたいって言っても…帰せないよ?」
「帰さないで」
何度も唇を合わせ、熱い息を互いに与え合いながら、甘い言葉を交わす。
それだけで胸がいっぱいで…
なのに…
「潤くん…愛してる」
少し潤んだ目のニノが、俺を見つめてそんな事を言うから…
想いが溢れて、どうしよもなくて…
「俺も…ニノを、愛してる」
俺の答えに笑ったニノのモノが、俺の中で存在を主張する様にググッと大きくなった。
「ヤバい、すんげー興奮、してる」
「ふふっ…俺もそうだから、ね…もう、きて……カズ、んぁっ」
甘い声でその名前を呼んだら、嬉しそうに笑ったニノが俺の唇を塞ぎながら、グッと奥を抉った。
「潤くん…どうしよ…もう、イキそうなぐらい、気持ちいい」
「俺も、だよ…」
今までだって、十分気持ち良かったけど…
心が通じ合った後のこの行為は、とんでもない快感をもたらして…
「やっ…ぁっ、だ、め…もぉ、おかし、い」
「んっ、いい、よ…俺も、だから…一緒に、おかしく…なろ」
「カズ……かず…あい、してる」
好きで…好きで…おかしくなりそう…