第15章 それぞれの未来。
先が思いやられる。
放課後ーー。
学秀『まぁ、帰るぞ。』
『うんっ!』
私達はいつものように通学路を歩く。
『あの……。まぁ……浅野君…。』
どこかで聞き覚えのある、でもどこか前とは違う声が聞こえ、私達は振り返る。そこにいたのは…。
浅野『……蒼葉。』
『かすみ……何で…ここに。』
蒼葉『俺は…君たち二人にとんでもない事をした。謝まっても謝りきれないほど…。けど、言わせてほしい。本当にすまなかった…。』
かすみ『まぁ…浅野君、ごめんなさい。』
二人は深く頭を下げる。
『二人とも、頭上げて!こうやってちゃんと来てくれただけで充分だから。』
学秀『僕自身、蒼葉、貴様がまぁにした事は許せない。が、今こうやって僕らは一緒にいる。まぁに免じて今回の事は水に流してやる。』
蒼葉『ありがとう…。実は…。俺とかすみ、結婚するんだ。こんな俺でもかすみは受け入れてくれた。これからはかすみだけを大切に…愛していくと君たちにも伝えたくて…。』