第14章 僕の使用人。
『が、学秀……。ダメッ……。』
学秀『さすがにやりすぎたか…。すまない…。』
まぁはリビングへ向かう階段の手すりに片手を置き、もう片方の手を腰に当て、うずくまる。
僕はまぁを横抱きにして階段を降り、優しく手を添えながらリビングに入る。
学峯『おや?まぁさん。浅野君。おはようございます。
何やらまぁさんは朝まで過激なスポーツでもされていたのですか?』
『うっ……。ちょっと…転んじゃってぇ…。』
私がみえみえの嘘をつく。
学峯『そうでしたか。てっきり、まぁさんのイヤラシイ声が私の寝室まで聞こえてきたので浅野君と激しいスポーツでもしていたのかと思いましたよ。私もぜひ混ぜて頂きたいものですね。』
『えっ…!あっ…その…。が、学秀ぅ〜!』
私は恥ずかしさのあまり学秀にくっつく。
学秀『お察しの通り激しくスポーツをしていたため、少し声が聞こえてしまったようです。
が、今後気をつけますので。あぁ…それと。このスポーツは僕にしかできませんので、諦めて下さい。』
学秀が私の手を引いてダイニングテーブルの椅子に座る。
理事長先生は微笑みながらその会話を終えるとまた新聞に目を落とした。