第14章 僕の使用人。
まぁがうちを出て行ってすぐに冬休みに入った。
僕はこの椚ヶ丘中学の付属校である椚ヶ丘高校に内部進学するため、受験勉強はない。
だが、まぁがいなくなった今、勉強以外に特にすることもなかったため、デスクに座る。
問題集を開くと、まぁが苦手としていた証明問題に丸印がついている。
まぁ……。会いたい…。
僕は頭を肩手で抑える。
コンコン…。
『失礼します。』
コーヒーの香りがする。
いつもまぁが持って来てくれていた香り…。
使用人『学秀様…。こちらに置かせて頂いてもよろしいですか?』
学秀『あぁ…。ありがとう。』
心配そうな顔をして使用人は部屋を出て行った。
そのままあっという間に冬休みは明け、短い3学期が始まった。