第8章 裏切りの時間
蒼葉『はぁ?何言ってんの?』
かすみ『ウケるんだけどぉ〜!浅野君は私が童貞もらってあげるよ!私、上手だよ?』
学秀『聞いておられましたか?』
『あぁ…。しっかりと聞いていた。』
そう言って扉から入ってきた老人を見ると、蒼葉は目を見開く。
蒼葉『おじい様…。』
蒼葉祖父『蒼葉、どういうことだ?未成年の、まだ中学生の女に何をしている…。』
蒼葉『いや、これは…。』
蒼葉祖父『覚悟はできているだろうな…。浅野の坊主、すまなかったな。この件はワシに任せてくれ。それから、桃宮のご令嬢、ワシに免じて許してくれ。必ず償いはする。』
そう言って蒼葉は連れて行かれた。
騒ぎを聞きつけた優さんと悟さん、榊原君がかけつけ、驚きの表情と共に声をもらしている。
優『蒼葉が…。まぁちゃんにこんな事してたなんて…。すまない。気付いてやれなくて。』
悟『まぁちゃん…。友人として、本当に申し訳ない。ごめん。』
榊原『かすみ…。お前…。』
かすみ『蒼葉様が…いなくなった…。私…。いや、いやぁぁぁ!』
学秀『すまないが、このまま僕はまぁを病院に連れて行く。あとは頼む。さぁ、行こう。まぁ。』
『学秀…。ありがとう。』
傷だらけの身体で僕に抱きつくまぁ。
僕は、まぁのその赤くなった傷を優しく撫でる。
学秀『これから先、何があっても僕がまぁを守る。先程のプロポーズは嘘ぢゃない。
僕の生涯のパートナーになってくれるか?』
『はぃッ…。』
私は学秀に抱かれて車へと向かう。
だが、そこに立っていた意外な人物を見て私は学秀の服にしがみつく。