第1章 変わらない朝は突然に…。
学峯『朝からすまないね。実は今日からここに転入してきた生徒がいる。
君に案内役と、授業のサポートなどを頼みたい。いいかな?』
チラリとその人物を見やると、相手も僕を見る。
長くゆるいパーマが当たり、色白の肌は透き通るようだ。
大きな桃色の瞳が僕を捉えて離さない。
が、気になる事がある。彼女の耳に光る小さな淡いピンク色をしたアクセサリー。胸元に覗く細いチェーンのネックレス。
腕にも繊細なデザインではあるが、ブレスレットが見える。
まずはここから指導していくか…。この学校の生徒会長は僕だ。転校生といえど、今日からは僕に従ってもらう。
学秀『分かりました。彼女の事は責任を持って僕がサポートします。』
学峯『助かるよ。彼女は鳳凰学園の元ご令嬢だ。くれぐれも失礼のないようにね。
では、行ってきなさい。桃宮まぁさん。』
学秀『さぁ、行こう。』
僕と彼女が理事長室を出て教室へ続く廊下を歩く。