第6章 テスト勉強の時間?
『忠誠心…?どうやって?』
キョトンとしたまぁの顔を見つめて言う。
学秀『まぁ、お前は僕のものだ。なら、僕にキスしてみろ?そのくらいできなければ主人専用の使用人とは認められないな?』
僕はただ、彼女を試している…。自分の気持ちを隠して主人と使用人、その主従関係を利用して…。
『………わかった。』
予想外の言葉だった。僕の心臓の音が高まる。
ソファーに座る僕の足の間にまぁの片膝が入る。両手で僕の頬を掴みそっと顔を近づけると、ゆっくり唇が優しく重なる。
一瞬ではあったが、ゆっくりとその唇が離れると、彼女は顔を赤くして目を逸らしながら、
『これでいい…?』
と尋ねる。
学秀『あぁ。確かに伝わった。さて、再開するか。』
僕はまた参考書を開き、新しい問題を解く。
唇にはまだ彼女の感触が残っている。
僕は、まぁに確実に惹かれている……。それどころかまぁに僕だけを見てほしいと願っている自分がいる。
これが誰かを愛する…ということか。
いつもと違うテスト勉強に何故か悪い気はしなかった。