第4章 消せない記憶。~宴~
『何かあればここは貴様の家だ。
いつでも帰ってこい。
ひな、貴様はいつも自分を二の次にする。
たまにはこうやって自分の意見を
押し通せ。』
『!!!信長様ぁ。。。』
じわっと視界がぼやけ、
ポロポロと涙がこぼれる。
それから信長様に、
『貴様は本当に政宗と出ていきたいのか。』
と笑われるほど泣きじゃくった。
嬉しいのと寂しいのとなんかもう全部が一緒になって。
その間、ずっと信長様は私の頭を撫でてくれた。
たぶん、信長様はわざと負けてくれたと思う。
だって、いくら必死に三成君に教えてもらっても
あの時だけ勝てるはずがない。
あれから何回信長様にと囲碁をやっても
勝てなかったから。
でも、結局私は政宗と奥州に行けなかった。
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