第5章 支配の時間 〜2時間目〜
私は今、理事長室の前にいる。
理由は分からない。
突然、呼び出しをされた。
コンコンッ…。
『どうぞ…』
『失礼します。』
部屋に入ると椅子に腰掛ける理事長先生がいた。
学峯『桃色まぁさん、あなたは今日ここへ呼び出された事の意味が分かりますか?』
『いえ、分かりません…。』
学峯『そうですか。なら、お伝えしましょう。
君は、未成年でありながら不純性異性交遊をしていたそうだね。』
『意味が…分からないんですが。』
学峯『なら、これはどういう事でしょうか?』
理事長先生が二枚の写真を私に見せる。
その写真に写っていたのは…。
松本さんに後ろから抱き締められる私。
そして、キスされそうになった時の写真だった。
『これは…。』
学峯『言い訳は結構です。
君は、来年からE組行きです。が、思春期の君たちに恋愛をするなというのは酷な話です。
1つ、私の個別授業を受けるなら、この件は保留。
君は本校舎にとどまる事ができる。
どうしますか?』
『分かりました。個別授業を受けます。だから、本校舎にいさせて下さい。』
学峯『分かりました。では、個別授業の件は、口外せず、今日の放課後、またここに来て下さい。』
『はい。』
理事長室の扉を閉め、私は教室に戻る。