第4章 中学二年生
緊張の面持ちでクラス発表の紙を見上げる。
A組……。
やった!ひなのも一緒だ。
ふと緊張が解けた。
で、担任の先生は…。
浅野学峯。
理事長先生だ!
去年は産休の先生の変わりとしてだったけど、今年はちゃんと担任なんだ。
クラスに着くと、ひなのが抱きついてきた!
ひなの『まぁ〜!今年も一緒だねぇ!』
『うんっ!すっごく嬉しい!』
学峯『席に着いて下さい。』
ひなのと席は離れたけど、同じクラスな事に嬉しさがとまらない。
隣の席を見ると、浅野君もこちらを見ていた。
浅野『また同じクラスになったな。』
『うんっ!よろしくね!浅野君。』
そう言うと、少し照れくさそうにそっぽ向かれてしまった。
理事長先生の話が終わり、集会所へうつる。
去年も感じてはいたが、この学校では、2年の成績が悪い場合や、素行不良の生徒は、隔離校舎でE組へ落とされる。
そして毎回、差別待遇を受けている。
なんかやだな…。
そう思いつつも、あまり気にしないようにしていた。
季節は巡り、夏休みが明けたある日ーーー。
よく行く本屋さんで顔なじみになった男の店員、松本さんが話かけてきた。
松本『あの、まぁちゃん、今日俺もうバイト上がりだから、お茶でもどうかな?』
『はい!ちょうど気になる本があって、意見欲しかったんで嬉しいです。』
松本『じゃ、着替えてくるから待ってて!』
そう言ってスタッフルームに入って行った。
松本さんは、22歳。来年から社会人らしい。
松本さんが着替えて来たので、本屋を出て、喫茶店に入る。
他愛のない話をして、公園のベンチに座る。