第21章 体育祭の時間。
カルマ『浅野君、来て!』
学秀『なっ…。』
私はすかさずお題の紙を見せる。
学秀『…このお題に僕は含まれない…。』
『つべこべ言わない!』
すかさず学秀の手を握り、走り出す。
学秀も黙って走ってくれた。
おかげで順位は2位になった。
『ありがと…。』
学秀『今回だけだからな。』
そう言って、席に戻っていく。
綱引き、大玉ころがしと続き、次は借り物競争。
ひなの『まぁ、頑張ってねぇ!』
『うんっ!行ってくるね!』
放送『それでは借り物競争をはじめます。
よーいドンッ!』
ピストルの音と共に私は走り出し、お題の入った箱へ手を入れ、紙を取り出す。
お題を見て固まる………。
観客席のE組ーー。
前原『おい、まぁちゃん、お題見て固まってないか?』
カルマ『相当難易度高いやつなんじゃない?』
ひなの『まぁ、大丈夫かな?』
私は悩んだ…。
お題の紙に書かれた内容に。
【理事長と生徒会長】
いやいやいや…。無理っしょ。
お題が人物の場合、手を繋いでゴールしなければならない。
理事長先生と、学秀を両手にゴール…。ありえない…。
けど、負けられない…。
私は、職員テントにダッシュする。