第26章 学秀オチ③
まぁ
大丈夫。外に出るのはみんなに任せる。私は、明日の当日の夜、ちゃんと例のモノ買って集合場所に行くよ!
カルマ
了解!待ってるよ!
次の日の夜…。私は、マスコミが減った時間を見計らい、荷物をカバンに詰め、浅野家の二階のベランダで屈む。
『まぁ…。』
一瞬驚いたが、すぐに私はその声に返事をする。
『学秀…。』
学秀『行くんだな…。』
『うん…。帰ってきたら、必ず全部話す。だから、待ってて。』
学秀が黙って私を見つめる。
そして、私を強くつよく抱きしめる。
学秀『だいたいの事は想像がつく。本当は行かせたくない…。危険な目に合わせたくない…。僕のたった1人の愛するまぁを、僕の腕の中から離したくはない。
だが…。』
そう言って私に深く口づける。
学秀『必ず無事に帰ってきてくれ…。』
その瞳は、今まで見たこともない程切なそうで、あの自信に満ち溢れる学秀の瞳には到底見えない。
私は、こんなにも愛されてる…。
『必ず、学秀のもとに帰ってくる。愛してる…学秀。
行ってくるね!』
そう言って、私はフリーランニングで鍛えた軽やかな動きで隣の民家の屋根を颯爽とかけていく。
学秀『………すでに危険な行動だ…。はぁ…。』
だが、必ず帰ってくる。そう思い、開け放たれたベランダの窓を閉める。