第6章 素直なキモチ
松「当番変わってほしい?」
国「はい、今日だけでいいんで」
今日の放課後の事だった。
松「ふーん、そういうこと」
国見は視線に気付き、何気なく紙袋を後ろに隠した。
松「国見もそういうお年頃な」
からかうように視線を向けて。
その視線にぶっきらぼうに国見は言う。
国「2つしか変わりません。
駄目ですか」
松「いいよ、別に。俺はなんともないから」
「は」という言葉に少しだけ引っかかりながらも
思いつく面々を脳裏に浮かべる。
国「……ありがとうございます」
松「の代わりに、後でどうなったかちゃんと教えろよ」
大人の余裕、という言葉がにあいそうな笑みを浮かべ
松川はお呼び出しのかかった女子の所へ。
2つしか変わらない、と自分で言ったはずが、松川と自分は2つも違う、としか思わざるを得なかった。
まぁ、と続けて目的は成した。
自分も呼び出された場所まで足を向けた。
全てを断るために。