• テキストサイズ

IN DREAM2

第13章 青い炎




薄暗い地下牢はかび臭く、どこからかわいた蝿や鼠が徘徊していた
元々青いレンガだったのだろうか、肉片が飛び散った壁は赤黒く変色し、錆びた鉄製の首輪や鎖が落ちている
天井はないが、代わりに霧で覆われ空が見えた
太陽光はない
ただひたすら闇を感じるこの場所にたどり着いたアンリは腰に装着していた剣を握りしめ、矛先を目の前の敵へ向けていた

「先生はどこ?
零式。」

漆黒のフードとマントを被り、獣のような尻尾を生やした零式と呼ばれる存在はただ静かにアンリの前に立っているだけで何もこたえようとせず
しばらく静寂が包まれ
猫背のまま何も話そうとしなかった零式を相手に対し、
すぐにでもローランを助けたい一心のアンリ
だが、インドリームといた時ほど感情を表に出さず
冷静に零式との間合いを詰めるため、慎重に1歩、また1歩と進む
「あたいの同期はみんな任務で死んだってきいた
あんた以外はね。」
「・・・」
アンリが慎重に距離を縮めるのは、ただ死風の暗殺者だからではない
相手がかつて自分と同じ時期に火族として訓練を受けた兵士だとしっているからこそ、どう動くのか、また思考パターン全てを知り尽くしているからだ
下手に動けば瞬殺される可能性だってある
だからアンリは感情を表に出さないようにし、相手の出方をずっとうかがっていた
「いつも成績では最下位だったあんたは
兵士となってすぐに任務に失敗し、爆死したって聞いたけど
散らばった肉片を集め、機械と融合させた別の生命体になった
’’おかげ’’で死風の暗殺隊に入れたってところかしら?」
「・・・ワタシは、この機械と融合できる素質をモチ、力もあったから入隊デキタのだ」
「どうかな、だって火族のやり方って――――・・!」

完全に話し終える前にアンリは目前に迫ていた銃弾を咄嗟に剣で弾き返し、会話を中断した
零式の尻尾の先端が機関銃のように変形し、そこから発せられた弾は毒が含まれていたのだろう
地面に落ちた瞬間、その場所が溶けて小さな穴があいたのだ
「だって火族のやり方って、あんたの武器みたいに
陰湿じゃない」
弾き返した剣についていた毒を袖でふき取り、身構えるアンリ
「本気デワタシと戦う気カ?
使い捨てのクセニ」
「その使い捨てを一発で仕留めれなかった時点で
あたいにも勝機はあると思うけど。」



/ 821ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp