第13章 青い炎
ヒルトがいた場所
それは、二重結界によってジェイクやキミが居た空間とは別の空間
ついさっきまで、ライセイがいた場所だ
「ふぅ、成功だな」
肩の力を抜き、頭上に浮かんでいた数字のカウントが止まるのを確認した
「キミの術は、あくまで同じ空間にいる者にしか通じないんだな。
それにしても、ジェイクの言った通り
俺が風族特有の力で透明化することで
本来見えない壁が見えたのはびっくりだ。
おかげでライセイが幻覚を見せらて
閉じ込められてる事も気づけた」
ヒルトは風族のみ使用できる
透視化と、透明化の能力を発動させ、本来見えないキミの結界の壁を見つけ、更にその中に入る事でライセイに風の加護を付与することにより、閉じ込められていた結界の外へ出した
ただ、本来付与するべきは己自信。
それを相手に付与することで、自らはその結界内に留まることを意味する
先に結界へ飛ばされたライセイは、キミの幻術により
キミがヒルトに見え、本当のヒルトやジェイクは魔族に見えていたのだ
だからキミが攻撃されると雷撃で防ぐという事象が起こっていたーーーー
(俺がここから抜け出すには、キミの術が解けるしか方法はない・・あとはライセイに任せるしかないな
急いでくれよ、ライセイ!
ジェイクの息が止まってから一気に決着つけないと
取り返しがつかなくなるんだからなっ・・・!)
ガラス越しで見える光景は、ライセイとキミの激しい攻防戦
その奥では、既に息をせず仮死状態のジェイクが倒れ
一刻を争う状況になっていた
微かに感じるジェイクの魔力だけが
まだ助かれる方法があると信じれる、唯一の希望
不安と焦りを感じつつ、ヒルトはキミのあの言葉が、頭を横切った
〝あの医者がもう一人の炎のインドリームということよ”
それが真実だとしたら、ヒルトが考えていた予想は変わる
今までは2人ともインドリームではないと思っていた
それは完全なインドリームではない、という意味だ
だが、もし2人とも本当にインドリームとしてずっと存在していたのなら、必ずどちらかが力を明け渡す必要がある
そうなった場合、明け渡した側はどうなるのかーーー
何も問題なく、譲渡して終われるとは思えないのだ