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IN DREAM2

第12章 炎の意志




そのため、身を寄せれるのは死風の暗殺部隊という特殊な組織であり、扱いも重宝されている

ジェイクにとってみれば、あまり会いたくない三兄弟だ

「バザン、ビーチェ、コズモ・・
お前達を忘れるわけないだろ?
その感じ、さっき任務から戻ってきたのか」

「俺とビーチェは任務帰りだが、コズモはまだ途中だ」
「そうですよ。
激務・・・とは言えませんが多忙の中アドラさんから呼ばれて、一時的に戻ってきたんです
まったく、僕を呼び戻す程の重要な話とはどういう内容なんでしょうね」

余裕がるように笑いかけて話すバザンと正反対に、コズモは
ふてくされた少年のような口調で応えた

実の年齢はコズモはジェイクより10歳上だが、見た目は10歳下のように見える少年だ
そんな事実を知っているジェイクは、目の前のコズモがふてくされて話す様子は気味が悪くて仕方なかった

コズモは一人で国家レベルの情報量を一度で記憶し、二度と忘れることがない驚異的な記憶力と、心理的に人を操る精神操作術を取得した超能力者
ジェイクが感じた距離感も、偶然感じたのではなく、ジェイクのことを嫌っているコズモが意図的にそう思わせるように仕向けたのだ

そうさせていると知っているジェイクはこれ以上コズモと話したくも、目も合わせたくないと感じる
そして必然的に口を開いたのは長女のビーチェだ

「ねぇジェイク
仮物とはいっても、インドリームの力を10年使い続けた感覚はどうだったの?」
口で加えたタバコを人差し指と中指で挟み、吐き捨てる煙をジェイクに向けて吹きかけながら、全身を嘗め回すように問うビーチェ

「・・・使い勝手はいい力だよ
けど、いろいろと弱点があって困るな
なんだよビーチェ、この力狙っているのか?」
「フフ、簡単に剥ぎ取れるものならそうしたいところだけど、生憎あたし達には権限がないのよね」
「そりぇそうだろうな
あの時、炎のインドリームから奪ったのは一度きりの代物だ
どう足掻いても、他の奴には奪えない力だ」
「・・・・」

吐き捨てられた煙にむせることなく、ジェイクは中傷をまぜた笑みで応えた
対してビーチェは煙で薄く隠れた表情とはいえ、整った顔が鬼のように険しくしわを作り、ジェイクに敵意を向けていた

「そのへんにしておけよ、ビーチェ、コズモ
俺たちはこいつと喧嘩するためにここにいるんじゃないからな」


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