第2章 兵長同伴初ディナー
「俺だって男ですよ?
あんまり男を舐めてると痛い目見ますよ、キョウカさん」
真剣に目を見つめて話す。
緊張はするけど、あなたに何かがあってからじゃ遅いんです。
「そうなったらエレンが守って?」
「!もちろんです」
我ながら甘いと思う。
兵長も呆れた目をしている。
「エレンー」
「どうしました?」
席を立ち、俺の隣に座るキョウカさん。
この時少し足元がフラついていた。
「生きてね、少しでも長く」
そう呟くキョウカさん。
胸元の雫のペンダントがキラリと光った。
「そのペンダントって...」
「おい、そろそろ帰るぞ」
キョウカさんに尋ねようとしたら、同時に兵長が口を開いた。
キョウカさんのペンダント。
いつも身につけているからきっと大事なもんなんだろう。
「おい、寝るな、起きろ」
「やーだ」
丸くなって眠ろうとするキョウカさん。
他の人ならなんとも思わねぇけど、やっぱりこの人がやると全部可愛く見える。
「...エレン、お前キョウを担げ」
「え?
しかし兵長...」
「グズグズするな、さっさとしろ。
これは命令だ。
それかここに置いて行くのか?
それとも、俺がおぶった方が良いか?」
「俺が運びます」
キョウカさんに触れる機会、なんて言ったら怒られちまうが。
兵長に触らせるよりは良い。
むしろ触りてぇ。