第11章 噂の行方
「おいで」
両手を広げるキョウカさん。
その腕の間にすっぽりと収まる。
「寂しい思いさせてごめんね」
ヨシヨシと頭を撫でられる。
「もう嘘はダメですよ」
「分かった、約束する」
コクリと頷くキョウカさんの耳をカプリと噛んだ。
「っ...」
「責任、取ってくださいね」
驚くキョウカさんの顔を見つめてニヤリと微笑む。
「ダメ、まだ仕事が...」
「もう決めました。
このまま喰わせろ」
服の中に手を忍ばせ、その膨らみに沿って動く。
「っ、エレン」
服の上からその手を制するキョウカさん。
「嫌?」
首筋に舌を這わせながら尋ねる。
「や、じゃないけど...ダメ」
「ここが執務室だから?」
「っん、そう...だから」
「キョウカさんが声出さなきゃバレねぇよ」
自然と敬語が抜け落ちる。
「いつ人が来るか分からないよ...」
弱々と身体を押し返される。
「抵抗、弱ぇけど良いのか?」
耳や首筋に舌を這わせれば、ビクビクと身体が跳ねる。
「だ、て...耳ダメだから...」
「耳、弱いよな。
このままシてぇ...」
耳元で囁けば、小さく声を漏らすキョウカさん。
「そこで喋っちゃや...変になる」
「ダメか?」
「...場所、変えるなら...シても良いよ」
「じゃあ、キョウカさんの部屋行くな。
時間が惜しい」
「あっ、ちょ...」
キョウカさんを抱えると、人気のない廊下を走る。