第5章 ※三角形 case3※
浮気の後はキスをしないのが、私の最後の抵抗だと知っていたかのように、何度も触れては離れる唇。
今日は、抵抗出来ない事も、きっと分かってる。
唇を啄むような行為が止んだと思ったら、今度は頬、首筋、鎖骨…。
ゆっくり下へと向かいながら、わざとらしいリップ音を立てていた。
胸元に到達すると、一瞬だけ私の目を見て笑う。
その直後に、チクりと痛みが走った。
肌に残る痕、1つ1つに口付けては吸っている。
何度もされる内に、痛みが甘い痺れに変わって、身体が熱を帯びていく。
最後の1つまで上書きし終わると、秋紀が顔を上げた。
「これで、俺の痕だな?」
愛しそうに、紅をなぞる指先。
興奮している身体は、そんな軽い刺激でも微かに震えてしまう。
「さくらは感じやすいよな。特におっぱい。」
指先が頂点まで滑って、硬くなったソコを摘み、コリコリと捏ねる。
「んっ、あっ!」
反射で背中がピクっと跳ねて、口からは声が漏れた。
「お前さぁ、ココだけでイけんじゃね?」
生理的な涙で滲む視界に、悪戯気な顔が見えた気がする。
それが胸に下りて、指先で弄ばれていた頂点に、ヌルりとした生暖かい感触。
「やっ…んっ!む、りぃ…ホント、イっちゃっ!あぁっ!」
舌先で転がされて、時折歯を立てられて。
快楽を与え続けられるのに耐えられず、呆気なく達した。