第1章 中学
コンビニについて、大輝たちはさつきのノートをコピーしに、
敦たちは、ラー油トマト味?のお菓子を買いに行った
「りんっちは何か用事ないんスか?」
結果残ったのはあたしと涼太だけ
「んー、何も買うものないし、コピーもする必要ないし……」
「じゃあ、みんな戻ってくるまで二人きりっすね」
そう言って笑う涼太
そうだ二人っきりだ
「やっぱ行ってこようかな……」
なんか恥ずかしくて足がコンビニへと向かう
「なんでっスか!?オレのこと嫌いなんスか!?」
後ろで涼太があまりにも必死に叫ぶので、別の意味で恥ずかしくなる
今、通行人から変な目で見られた
うわあああ、他人のふりしたい……
「わかったから、叫ばないで」
涼太のところに戻る
「りんっち~」
グズグズいう涼太が首に腕を巻きつけてくる
体が硬くなる、緊張したみたいに
あれ、今までこんなことなかったはずなのに……なんでだろう
「……離れてよ」
「嫌っす」
「なんで」
「りんっちにこうしてるとなんか落ち着くから」
「意味わかんないよ」
バクバクいってる心臓
「あれりんっち、ちょっと顔赤くないっスか?」
「へ!?」
顔を覗き込んでくる涼太にそう言われた瞬間気がついた
「なーにやってんだよ、お前ら」
大輝たちがコンビニから出てくる
さつきと目が合った、なんか輝いてる
「あれ、早いっスね」
涼太が首に巻きつけていた手をどける
「コピー機が使えねーんだって」
帝光の生徒がノートをコピーしていったため、コピー機の紙がきれているらしい
敦たちも出てきた
目的のお菓子は入荷していなかったようだ
「別のところ行く?」
「ダメだよ」
あたしの提案はさつきと真太郎に却下される
「テツ君は寄り道したらダメなの!」
「それに、ここから徒歩圏内のコンビニでは同様のことが起きていそうなのだよ」
ここまでバッサリ言われるとちょっと悲しい
「僕、ちょうどいい場所知っていますよ」
そういったのはテツヤ
どうやら、よく行くゲーセンにコピー機が置いてあるらしい
ついでに敦が食べたがっているお菓子も
さつきは反対したんだけど、結局そこに向かうことになった
みんなでゲーセンへ向かう
気がつかれないようにこっそり涼太を見る
「……」
気がつかなかったらよかったのに
そしたら、何も気にせず笑って過ごせたのに