第5章 歪んだ関係【月島蛍】
詩乃の手錠をはずすと
詩乃は起き上がって
僕をひっぱたいた
『蛍くんこれじゃあ強姦よ...そんなことしなくても私は蛍のことがずっと好きだったもの』
ハッとして詩乃の顔を見ると
困ったように笑いながら泣いていた
「本当にごめん...詩乃」
ベッドに正座した詩乃は
僕の頭を撫でながら
優しく抱き締めてくれた
『順番が違かったね...蛍ずっと好きでした』
「僕も...好き」
あぁ、間違えてしまっていたんだ
大切なものの守り方も
素直な心も
優しく間違いを正してくれる
僕の彼女がそんな人でよかった
終わりにしよう
この《歪んだ関係》を