第9章 Sugar9
「ほら、これ飲んでいいよ。」
「は?いらねぇし。」
私が飲んでるお酒を彼に勧めたら、即答でいらないって言われた。
こっちの方が早く酔えると思ったのに。
ま、飲ませるけど。
「遠慮しなくていいから。はい、どうぞ。」
「んっ!んんっ!!」
無理矢理飲ませた。
この前のお返しだよ。
なんか言ってるみたいだけど、んんっ!しか聞こえない。
グラスにいっぱい注いでおいたから、絶対酔うと思う。
「はぁっ・・・!おま、なにす・・・。」
「ごめんね、苦しかった?私もこの前、苦しかったよ。」
流司さんの目が、据わってる・・・。
「もう知らね。」
「え?」
え、ちょっと待って流司さん、なんで口いっぱいにお酒入れてんの?
なんで飲み込まないの?
ほっぺ、ぷくって膨らんでて可愛い・・・じゃなくて・・・。
私、なの?
肩を組まれて、その手で強引に彼の方を向かせられる。
「ちょっと待って、流司さん・・・?」
「お前が悪いんだから。」
そうだけど、私じゃ意味ないんだって。
私は、男の人にしてるのが、見たいんだって。
「まっ・・・んっ!」
言葉も発せられず、彼に塞がれる。
ちょっ、どんだけ口に入れてたの。
多いんだけど・・・。
「なにしてんだ・・・。」
見てないで助けて、広大くん、みんな・・・。
この役は、広大くんのはず・・・。
良知さんでもよかったけど・・・。
良知さんの場合は、流司さんがされる側がいいな。
なんて、口の端からお酒を溢しながら思った。
「ぷはぁっ!・・・多いわ!さっ、流司さん、今度は広大くんだよ!」
「やだ。」
「なんでよ。見たいなぁ。」
麻璃央さんはよくて、広大くんはダメなの?
「広大って、そんなキャラじゃないじゃん。」
キャラで選ぶんかい。
「ナルトだと思って!」
やだぁと言って、私を後ろに倒していく。
やだぁが可愛すぎか!
私の胸に頭を乗っけて、軽くスリスリする。
完全に酔ってるね。
「重い。」
「黙れ、ブス。」
酷くない?
彼女ですよ?
「なぁ、王様ゲームしね?」
どうして、どんな心境でそこに至ったんですか?ユウキさん。
流司さんがぶつくさ言ってたけど、結局することになった。