第16章 〜バグの進化〜
学秀は、私についたアイスを優しく舐めとっていく。
腕…頬…首元……。
『ダ、ダメだよ…学秀。私たち、兄弟なんだし。』
『僕はきちんと気持ちを伝えた。それに、遠慮はもうしない。』
んッ……!
学秀の唇がまぁに優しく重なる。
次の瞬間には、先ほどまでのアイスの味を含んだ、舌が滑りこんできた。
ダメなのに…。私は、カルマの事が…。
頭がクラクラする…。
とろけたまぁの表情を見やり、学秀が優しく唇を離す。
『これで一対一だ!E組の連中に聞いた。父の呪印を解呪したらしいな!この方法で!』
…ッ!……!!
『さぁ、そろそろシチューが煮詰まったようだ!楽しみだ!』
私は、黙ってごはんの準備をする。
私ってば、何やってんの…!
アイスの甘い香りが部屋全体に広がっていた。