第15章 〜出生の秘密〜
『では、我々は 、このままカラナ本部へ向かう。』
『待ちなよ〜!浅野君!
まぁにちゃんと話す事、あるでしょう?
まぁがカラナの娘って、一体どぉゆうこと?』
『学秀…私も知りたい…。
知っていることがあれば教えて!』
『………。分かった。
まぁは、先代女神カラナと人間との間に生まれた子だ。』
えっ……?私が………先代女神カラナの子供…!?
『先代女神カラナは、生きる者全てを平等に愛し、精霊と人間の垣根のない世界を築こうとしていた。
そんな中、人間と恋に落ち、まぁを身ごもった。
だが、精霊が人間との間に子供を授かるなど、言語道断。
まぁを出産して、間もなく、その人間と先代女神カラナは粛清を受けた。
粛清の儀式の際、カラナの教えに伴い、最後の願いを告げる事が許された。
法王だった父とは、友人のような仲だった彼女は、まぁを人間として娘として生を歩むことを託し、この世を去ったという。
まぁに女神カラナの力があるのはそのためだ。』
……………。
『なんとなく察しはついてたけど、まさか、まぁが先代女神カラナの娘だったとはねぇ〜。』
『にゅや……。』
『私が……。』
『驚くのも無理はない。だが、これが事実だ。では、僕はこれで失礼する。
まぁ、今日僕は家に帰れそうにない。』
『わかった…。』
『まぁ、大丈夫?』
『カルマ、うん。驚きはしたけど、納得がいった。
どうして母や父がいないのか、浅野家で育ったのか。
疑問が消えてすっきりしたよ!』
『まぁ、俺は、まぁが人間でも精霊でも、まぁを愛する気持ちに変わりないよ!』
『そうだぜ!まぁちゃん!』
『まぁは今までもこれからも、大事なこのクラスの一員だよ!』
『前原君、ひなの、みんな!』
『その通りです!まぁさん。
まぁさんが女神カラナの血を引こうがひくまいが、先生と君の絆は変わりません。
むしろ、その方が魔王にとっては好都合です。』
『じゃ、そろそろ授業はじめようぜ!コロ先生!』