第12章 〜愛を誓って〜
『ねぇ、まぁ、俺おなかすいちゃったから、マジカルパンケーキでも食べに行かない〜?』
『あっ!それだったら家に来る?
昨日、ひなのや桃花たちと、エルフのイチゴをもらいに行って、タルトを作ったのが残ってるよ!』
『まぢで〜!行くいくぅ〜!』
ーーまぁの家ーー
『どうぞ!』
玄関からリビングへ入ると、モノは少ないが、白と淡いピンクを基調とした家具や雑貨がきちんと整理整頓されたまぁらしい部屋に通された。
『適当に座っててね!』
まぁがキッチンから食器を取り出し、タルトを乗せ、カルマ用に作ったであろう、甘ったるいコーヒーを淹れている。
まぁの匂いがする…。
俺、人一倍鼻がいいんだよねぇ〜。こりゃまいったな…。
『お待たせぇー!はい!
イチゴタルトと、カルマ君専用、あまーいコーヒー!召し上がれ!』
パクっ……!!
『何これ!すっごい美味しいんだけど?!』
『でっしょ〜!!エルフのイチゴは貴重だし、コロ先生も大喜びで食べてたよー!』
…………。
『ん?どうしたの!?カルマ…?』
『どうしてあのタコが俺より先にまぁの手作りタルト食べてんの?』
『あっ、いや、あのね、昨日桃花の弟君が、もうすぐ誕生日だから、何か作りたいから、アイデア欲しいって言ってたら、そこにコロ先生も来て……。
『今の時期は、エルフのイチゴが最高に美味しいそうです!ただ、エルフは、心の澄んだ者以外、森に入れてくれません…。ですが、君たちなら、エルフも心を許すでしょう。
さぁ!エルフのイチゴを取りに行きましょう!』
って言って、マッハでエルフの森の入り口まで連れてかれて…。
『先生は、魔王なのでこの先には入れません。なので、楽しみに待っていますよ!』
って言って、私達が出てくるの待ってたんだ。』
『はぁ…。ようするに、自分がエルフのイチゴを使ったスイーツ食べたかっただけってことか。ま、仕方ない。今回は許すよ!
ただし…』
ベットに押し倒される。
『次、俺より先に他の男に手料理食べさせたら、俺、何するか分かんないからね?』
『うっ…わ、分かった。』