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【暗殺教室】コロクエスト〜女神の娘編〜

第9章 〜法王は、お父様?〜


まぁをベッドに寝かせる。


昔は、僕の事を呼び捨てで呼んでいた。

そして、いつでも僕の後を追いかけてきていた。

だが、思春期に差しかかる頃、僕はまぁを妹としてみていない自分に気づいた。


その頃から、あえてまぁを避けるようになった。
血の繋がりはなくとも、妹だ。

冷たく接する僕に愛想を尽かしたのか、まぁも、僕と関わる事を辞めていった。


五英傑に入団した後は、会話などないに等しくなっていった。




ガチャッ…。

『何だい?浅野君。』


『お話があります。


法王、あなたはまぁに、何故あそこまで固執する?
まぁがこの家に来たのは、生後間もない頃だと聞いている。


まぁの先を見通す力の事も引っかかる。まさか、女神カラナと何か関係が?』


『浅野君。君にはいつか話をしようと思っていた頃だ。

まぁは、先代女神カラナと人間の間に生まれた子だ。

女神と人間、決して交わってはいけない。だが、先代女神は過ちを犯した。


その罰を受け、先代とその人間は命をもって粛清を受けた。


だが、産まれて間もないまぁは、人間として生きる事を許された。


法王になった私に、先代女神が託したのがまぁだ。


まぁの力は不安定ではあるが、覚醒すれば、女神と同様、それ以上の力を持つ。


だが、人間の身体に、女神の力が耐えられるか。

ならば、完全に力を制御できるようにならなくてはいけない。

わかるかな?浅野君。

いずれ君には、私の後を継いでもらう。子孫を残す際に、まぁは必要不可欠な存在だ。

きちんとまぁを支配する。それが君に課せられた義務だ。』


薄々感じてはいた…。だが、僕は、あなたとは違う…。



『疑問は解けました。まぁの様子が気になるので失礼します。』



うッ…。身体が痛い。


『まぁ、目が覚めたか。すぐ食事の手配をする』


『いらない…』


『すまない。僕がいながら…』

『お兄様は悪くない…。私はお父様に嫌われてる。今日それが痛い程感じた…。

実の娘なら…もう少し、愛してくれたのかな…』


『まぁ…』ギュッ。


『お兄…様?』

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